2010年9月30日木曜日

ジオン硬化療法


内痔核の日帰り手術を受けた。
ずっと気になっていたのだが、最近出血と脱肛がひどくなったため思いきって専門の病院を受診した。
さいわい、本格的な手術ではなく、粘膜下に注射して静脈層を癒着・硬化する「ジオン硬化療法・4段階注射法」で治療できるとのこと。
前処置として昨夕下剤「ヨーデル」2錠を内服。夜のうちからおなかがゴロゴロ。
今日は午前中トイレに3回。

昼過ぎに病院へ。ここでさらに浣腸されまたトイレに。
手術室に歩いて入室。
外来の処置室でチョコチョコッと、というイメージを勝手に抱いていたので、少し面食らった。

看護師(男の子)が左前腕に点滴をとろうとするのだがうまくいかず、幸先悪し。太い静脈がクッキリと見えているのだが。
その昔、麻酔科医時代に静脈穿刺を数え切れず失敗してきた祟りか。

右前腕から外科医がラインを取り直す。
左側臥位で仙骨硬膜外麻酔を受ける。
1.5%キシロカイン12〜13ml使います、とのこと。

10分後には大腿後面まで冷覚消失。
腹臥位となり腹部の下に枕、下肢を少し下げて手術の体位。あまり脚は開かないんだ。
おしりの肉をテープで留めているようだが、中心部はテープの感触が無く、麻酔が適切に効いていることが分かった。

すぐに処置が始まった。
少し冷たい感じや触られている感じはしたが、痛みは感じない。
10分ほどであっけなく終了。
この間、ひたすら心電図の音を聞きながら心拍数を落とすことに専念していた。バイオフィードバック法か。呼吸性の変動が大きく、呼気をゆっくり長くとると心拍数がやたら上がらずにコントロールできた。
同業者としては、あまりうろたえるわけにもいかず、心配していたが、何とか面目を保っただろう。

術後は麻酔が覚めるまで外来注射室のベッドで安静。このときの風景が上の写真。
おしりのしびれが長く続き、麻酔後2時間半の時点でもまだしびれていたが、下肢の筋力は回復していたので術者から簡単な説明を受けた後帰路についた。
一番大きかった痔核には輪ゴムをかけたとのこと。これは後日自然に脱落する予定。

アルコールは3日、ランニングは1週間控えてくださいと。手術よりもこっちの方がつらい。

帰宅後もおしりとチンチンはしばらくしびれていた。
しびれがとれるにつれ局所の異物感が強くなったがロキソプロフェン内服後気にならなくなった。
今のところ痛みはない。粘膜下を通って注入液が皮下に達すると、そこは知覚神経が存在するのでとても痛いのだと聞き恐れていたが大丈夫か?

1週間後再診の予定。

貴重なプチ手術体験であった。